YMCAせとうちは、台湾彰化YMCA・韓国晋州YMCAと共に東アジアピーストライアングルを形成し、互いに友好関係を保ち、その目的を以下のように謳っています。
私たちは、他者の喜びを喜び、悲しみを悲しみながら、イエスキリストの示された愛と奉仕の業を行います。
①過去の歴史に学びながら、こどもと若者たちの交流と友情を深めます。
②アジアの平和のために働く人を養成するために職員の相互交換を行います。
③互いの国や地域が災害など困難な状況があった場合、すぐに助け合います。
このステートメントに基づき、私たちは10年間にわたり、年間数回、さまざまな形で相互交流を行ってきました。その延長線上で、この度の災害発災後、台湾彰化YMCAはすぐにアクションを起こし、YMCAせとうちが計画したキャンプに4名の参加者を派遣することを決定し、ワークキャンプの中で献身的に汗を流してくれました。
また、日本キリスト教団の関係では、被災地である岡山市東区の東平島小学校区に台湾長老教会から、大工さんたちが来てくださり、被災家屋の補修に携わるという事業を3ケ月間に渡り継続してくださいました。当時、YMCAとの直接の関わりはなかったのですが、地域の方々は、今もこの台湾の方々の働きに大いに感謝をしておられます。
そんな繋がりの中から、台湾の教会の方々からこの度のキャンプの話が持ち上がりました。そこで日本キリスト教団の加藤幹事と日本キリスト教団東中国教区の総会副議長服部牧師が事前に台湾を訪問し、協議の上被災地のこどもたちをご招待することを正式に決定しました。運営は、YMCAせとうちと台湾彰化YMCAがタッグを組んで携わり、教区からはチャプレンとして伊勢希伝道師(岡山教会)が同行することとなりました。ボランティアのユースリーダー2名に加えて、平島でのボランティアのまとめ役であるたけちゃんにも加わっていただくことにし、盤石の体制を築くことも出来ました。こどものたちの人選には真備・平島小学校の校長先生にも関わっていただき、新たな関係性の構築へと広がっていきました。
かつてこの東アジアでは、大きな戦いがあり、今もってその傷は癒えていません。場合によっては、ますます痛みが増しているようなケースまで散見されます。しかしながら、だからこそ、わたしたちは小さな平和を創り出していく使命を担っています。YMCAはその小さくても信頼に裏打ちされた平和な響同体を「ポジティブネット」と名付け、社会の中に広げていくことを目的に活動を行っています。今回台日のこどもたちの間に芽生えたポジティブネットの育ちをこれからもじっくりと見守ってくださいますようお願いいたします。
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