倉敷フォレスターズキャンプのご報告

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倉敷フォレスターズキャンプのご報告

場所:倉敷市自然の家(倉敷市児島由加)

日程:2023年8月20日(日)〜22日(火)

参加者:57名  リーダー:17名  スタッフ:2名

プログラムチーフ:トトリーダー

8月20日から22日まで倉敷市自然の家を会場に「倉敷フォレスターキャンプ」を実施しました。今回のキャンプは、岡山、福山のこどもたちに加えて、2018年に起こった西日本豪雨で被害を受けたこどもたちを招待するキャンプでもありました。

(1日目/8月20日)

岡山駅、福山駅、吉備真備駅の3カ所に分かれて集合し、それぞれが倉敷市自然の家を目指しました。真備町からのバスが1番早く到着。続いて、岡山・福山のこどもたちが現地に到着しました。そしてキャンプで過ごす生活グループが再編成され、グループのこどもたちとリーダーが初めて全員揃って顔を合わせることになりました。緊張しているこどもたちも、早くキャンプに慣れるように、「アイスブレイク」という緊張をほぐして気持ちが前向きになる時間にしました。歌を歌ったりお互いの名前を覚えたり、グループ対抗のゲームをしたり。その後でみんなが今回泊まるお部屋に行きました。

午後の時間は「グループタイム」です。グループタイムは学年や性別で分けたグループごとに、何をして遊ぶのかを相談し、「やりたいこと」を実現していく時間です。

【主なグループタイムの内容】

・自然の家の竹林から竹を切ってきて、コップや箸作りに挑戦。

・森の中で基地作り。

・森の中で手作りブランコを作って遊ぶ。

・ドラム缶水風呂あそび。

・坂滑り

この他にもグループで考えた遊びを楽しんでいました。

入浴、夕食の後はキャンプの夜のお楽しみ、キャンプファイヤーの時間。キャンプファイヤー用に積み上げられた薪に火が灯ると、みんなのテンションも上がります。ゲームをしたり歌を歌ったり、思いっきり踊ったり。そうしているうちに、ホームシックも忘れて楽しい気持ちのままベッドに行くことができました。

(2日目/8月21日)

午前中の活動は、キャンプのみんなで野外炊事でカレー作り。ただし、スペシャルトッピングが用意されていて、チーム対抗ゲームの順位によって選べるようにしました。

スペシャルトッピングの中身は、

・ハンバーグ

・唐揚げ

・じゃがりこ

・ポテトチップス

・夏野菜いろいろ

・納豆

・マシュマロ

などなど。全部で10種類ありました。

野菜を切る人、薪を割る人、森の中から落ち葉や枝を拾ってくる人、かまどに火を起こす人。

グループの中で役割を決めて、みんながみんなのために汗を流す。言われたからやるのではなく、自分で決めてやる。学年の大きなこどもたちが、小さなこどもたちを手伝う。そんな優しい時間と空間がありました。

「普段からお家で料理するの?」    

「家ではせん。」    

「私は時々するよ。」

「じゃがいもの大きさはこのくらいでいいと思う?」   

「その半分ぐらいがいいんじゃない?」   

「うちのじゃがいもはこれより大きいよ。」

そんなやり取りをしながら、手を動かし、頭を働かせてカレーを作っていきました。

「このトッピングと物々交換しない?」

「え?いいの?」

「じゃあこれもあげるよ。」

「わたしたちも交換しようよ。」

「それいいね。」

少しずつ交換していくことで、みんなのカレーの中身が段々豊かになっていきました。

カレーが出来上がり、グループごとに「いただきまーす!」

「納豆がめちゃくちゃ美味しい!」

「このトッピングは当たりだったよ。」

「チョコレートが意外に美味しいね。」

みんなの嬉しそうな声があちこちから聞こえてきました。

午後の時間は2回目のグループタイムでした。

【主なグループタイムの内容】

・ウォータースライダー

・ドラム缶水風呂あそび

・竹を使ったクラフト

・流しそうめんのトイ作り

・秘密基地作り

などなど。

このキャンプ最後の夜もグループタイムでしたが、昼間とは違った夜の過ごし方を、グループごとに工夫していました。たとえば女子のグループでは、自分たちで手作りのキャンドルランタンを作り、それに火を灯して夜の森でナイトハイクをしていました。キャンドルの灯りはとても幻想的で、心に残る情景でした。

【主なグループタイムの内容】

・キャンドルランタンを持ってナイトハイク

・花火

・プラネタリウム作り

・夜の森の探検

・流しそうめん

・おやつ(ポップコーン)作り

などなど。

(3日目/8月22日)

キャンプ最終日になりました。これまではキャンプの全員で活動する場合と、グループで活動する場合がありました。しかし今回は、4つの活動を自分で選ぶ「フリーチョイス」という形式にしました。そのため、いつものグループを一旦解体し、こどもたちが参加したい活動ごとのまとまりを作り直しました。

プログラムチーフのトトリーダー

【フリーチョイスの内容】

①ボディーペインティング

人体に害の少ない「指絵の具」を使って、手や足、顔にペイントして遊びました。模造紙に手形や足形をプリントしたり、お互いの顔にペイントしたり。そのうちそれだけでは物足りなくなり、ホースを使って水かけ祭りに発展しました。

②焼き杉

杉の板の両面を炙り、黒くなったものを磨き上げてペイントするものです。キャンプではオーソドックスなクラフトです。この板にキャンプの日付や思い出、友達の名前を書いて、お部屋に飾ります。手や顔にススが付いたりもしましたが、黒光りするほどきれいに磨き上げた板を前に、「何を描こうかな、、、。」と考え込む人も。素敵な逸品ができました。

③竹クラフト(弓矢作り)

一番人気だった弓矢作り。適当な太さになるまでナタで竹を割り、弦となる紐をくくりつけ、矢を作る。ノコギリやナタ、サンドペーパーなど様々な道具を上手く使いこなして作っていきます。出来ないところはリーダーに手伝ってもらい、やっと「自分の弓矢」が完成しました。

④みんなのおやつ作り(バームクーヘン)

みんな大好きバームクーヘンを、手作りしました。生地を作り、炭に火を起こし、竹に生地を塗って焼き上げる。生地をお玉でかける人、竹の棒をくるくる回す人、歌を歌ってみんなを励ます人。それぞれがそれぞれのやることを考えて、自分にできることで貢献していきました。しかし残念ながら火の通りが悪かったらしく、切ってみると半生だったために食べることは出来ませんでした。次回は上手くできるように頑張りましょうね。

このように、学年も性別も関係なく、自分がしたいことを選んで挑戦できるのがフリーチョイスの楽しさ。キャンプのみんなが混ざりあい、1つになっていくようでした。

(キャンプディレクター所感)   キャンプディレクター:白鳥雅人

3日間の倉敷フォレスターズに参加してくださった皆さん、ありがとうございました。みなさんと一緒にキャンプが出来て、毎日感動と幸福を感じることが出来ました。今回は西日本豪雨災害を経験したこどもたちの支援という意味もあり、倉敷市真備町と岡山市平島から合計20名の小学生を招待してキャンプを実施しました。この実施のために、5~6月にはクラウドファンディングで寄附を募り、第一目標の100万円をクリアした後、第二目標の120万円もクリアすることが出来ました。多くの企業、団体、個人の方からご支援をいただき、今回のキャンプが実施できました。

「キャンプはその人の人生をも変えることがある。」と言われます。キャンプは遊びという形を取りながらも、その中に数多くの教育的アプローチを含んでいます。その中の1つは、YMCAと倉敷市自然の家が大切にしているゴールデンルールです。

「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなた方も人にしなさい。」(聖書:マタイによる福音書7章12節)

今回のキャンプでも、こどもたちにゴールデンルールについてのお話をしました。

自分がしたことで誰かが喜んでくれる。

その喜ぶ顔を見ると、私も嬉しい気持ちになる。

自分が誰かの笑顔を作り出す事ができる。

私は誰かの役に立っている。

私達YMCAは、この連鎖がつながっていくことで、世界がより良く変わっていくと考えています。しかしその変化も、初めは1人ひとりが変わっていくことでしか始まりません。だから、まずはYMCAのキャンプに来てくれたこどもたちや、自然の家を利用してくれた人たちから変わることで、この社会をよりよく変革していきたいと考えています。

キャンプ中もリーダーのお手伝いをしてくれるこどもたちがたくさんいました。

「この荷物を誰か運んでくれたら嬉しいんだけど。」

というリーダーの言葉に応えてくれるこどもたちがたくさんいました。

リーダーが何かを言わなくても、食事の配膳を手伝ってくれるこどもたちもいました。

これがキャンプの持つ力です。

キャンプが終わった後、日常生活でも続いて行ってくださることを期待しています。

誰かの喜びが自分の喜びになる。

誰かの痛みに共に涙する。

そんな人に成長してくださることを願っています。

そしてまた、YMCAのキャンプでお会いしましょう。

【お知らせ】

①公式LINEへのご登録について

YMCAでは公式LINEでさまざまな活動のご案内や、キャンプ、野外活動などのご報告をおこなっています。この機会にぜひ下記のリンクからご登録ください。登録者数はまもなく800名になります。

②野外活動友の会(倉敷)体験募集について

毎月1回実施している野外活動友の会(倉敷)では、現在体験参加者を募集しています。キャンプは終わってしまいましたが、今回キャンプに来ていたリーダーたちも、野外活動で毎回活躍しています。この機会に一度体験してみませんか?

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