今回は科学に目を向けることを目的に、プログラムを組み立てました。大きなシャボン玉づくりや、磁石と歯車を組み合わせた魚釣りブロックパズルづくりに、こどもたちはそれぞれいろいろと考え工夫しながら取り組むことができました。
高学年のこどもたちが、低学年のこどもたちにごく自然に向き合い、やさしくやり方を教えてあげる場面もあり、改めて異年齢集団で過ごすことの意味を実感できたことと思います。
正しく知り、自ら考え、行動する。今回の経験が、その礎となれば幸いです。
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「サマーキッズ①」にご参加ありがとうございました。この二日間は天候も良く、新型コロナ対策だけでなく、熱中症にも注意しながらの実施となりました。初日にこどもたちにも例年とは違うことやお願いごととして伝えました。手洗い・うがい・消毒を徹底し、水分補給をいつも以上にとり、みんな元気に過ごすことができました。
初めてYMCAに参加した方は最初、少し緊張していましたが、自己紹介やインタビューゲームなどを実施して、その緊張もなくなり、初めて出会うおともだちやリーダーに自分から声をかける姿がありました。自由時間には「〇〇くんセミがいたよ」と性別・学年関係なく遊び、2日目の午後にはお互いの距離もぐっと縮まり、とても仲良く過ごしていました。
そして、YMCAでは大学生ボランティアリーダーが活躍しています。こどもたちにとっては、憧れのお兄さん・お姉さんであり、2日間一緒に楽しみました。リーダーたちも「こどもたちの元気で一緒に遊べて私たちもすごく楽しい2日間だった」とサマーキッズ終了後に話をしてくれました。みんなが大好きになれる居場所創りを大切にしていきたいと思います。
「グライダーではなく、飛行機のような人の育ちをめざして」
子育て法でよく言われる「叱るのではなく、褒める」しかしながら、これはどちらも外的要因にポイントが有り、いわば「アメとムチ」。そもそも、私たちが考えるべきは、「子育て」ではなく、「子育ち」なのです。「伸ばしたいなら、離れなさい」この本の著者は、池上正さん。前京都サンガのユースコーチでしたが、元々はYMCAのスタッフ。ジェフでのコーチ時代に元日本代表監督オシムさんとも一緒に仕事をされ、多くの気づきを得られたとのこと。「問いかける」ことで、こどもたちは、自ら考え行動していくようになるのです。結局、叱ったり、褒めたりでは、内発的動機とはなりにくく、周りの顔色を伺いながら行動するようになってしまうのかもしれません。
「学校はグライダー人間の訓練所で、飛行機人間はつくらない。優等生はグライダーとして優秀だが、ひとつ飛んでみろといわれると途方にくれる。」先日亡くなったお茶の水女子大名誉教授・外山滋比古さん(95)の「思考の整理学」(ちくま文庫)からの引用です。「コンピューターという飛び抜けて優秀なグライダー能力のもち主が現れ、自分で飛べない人間はコンピューターに仕事を奪われる」。それならグライダーにエンジンを搭載するにはどうしたらいいか考えようというのです。コンピューターのできない事をやる。倉庫じゃなくて、新しいことを考え出す工場でなくてはならない。知的工場にするため、どんな情報が必要かを選択して整理することが大事になる。」
今年はYMCAが日本でキャンプを始めて100年目、実はその開始のときから一貫して「問いかける」ことを大切にしてきました。グループ活動を通して、仲間とともに考え、行動する。これがすべての基礎となります。コロナという未曾有の状況の中だからこそ、「コロナだからといて諦めず、前に進む」そのための活動をこれからも実施していきます。