余島わんぱくキャンプのご報告

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活動報告

8月10日(水)/1日目

 「いってきまーす!」
元気なあいさつと共に、余島わんぱくキャンプがスタートしました。

 フェリーとバスを乗り継ぎ、渡船で海を渡ると、遊びの宝島「余島」に到着です。余島ではまず、岡山・高松のお友だちとリーダーが合流。自己紹介をしたり、みんなでゲームをしたり、どのグループも戸惑いながらも少しずつ交わる姿が見られました。

 昼食後、チェックインを済ませグループタイムです。初日のグループタイムでは、砂浜を歩いたり、エンジェルロードに行ってみたり、はじめての余島の探検に出かけるグループが多くありました。また、カヌーやカヤックを出して海に出るグループもありました。

 夕食を食べ、少し薄暗くなってきました。みんなが楽しみにしていたキャンプファイヤーの時間です。「海だ山だ」「猛獣狩り」「アブラハム」「マイケル」など、多くのゲームやキャンプソングをみんなで楽しみました。また、キャンプファイヤーの後は、残り火を使った焼きマシュマロタイム。就寝前のおやつに「おいし〜〜」と、心もお腹もご満悦な様子でした。

8月11日(木)/2日目

 起床時間になりました。先ほどまで静まり返っていたあちらこちらのキャビンから、朝のあいさつと笑い声が聞こえてきます。一夜を共にしたからか、昨日までよりも親しげにどのグループも集まってきました。

 この日は午前中が満潮の時間でした。それに合わせて全体水泳です。バディなど、海での安全や遊び方を確認し、海に入りました。「せーの」と声を合わせて、潜ってみたり、水をかけあったり、思い思いに楽しんでいます。リーダーに投げてもらうお友だちもいました。

 午後からはグループタイム。前日のグループタイムでは、リーダーを中心に遊びを決めていましたが、2日目になると自分たちで意見を交わし始めました。リーダーにサポートもしてもらいながら、グループで意見がまとまったグループからグループタイムに出発。この日は午後から風が吹き始め、波が高くなったため、カヌーやカヤックはできませんでしたが、アーチェリーや魚釣り・島内探検など、余島ならではの遊びを満喫する様子が見られました。

 余島は夜も楽しい場所です。「ちょっと怖いね」などと話しながらも、薄暗い道を進んでいきます。どのグループも目指すは桟橋。桟橋から海を眺めると、波の飛沫に呼応するように夜行虫や海ほたるの青白い光が。はじめて見る海ほたるに「きれい〜〜」とみんな大興奮!どのグループも夜の時間を楽しむことができました。

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8月12日(金)/3日目

 最終日、早起きをして釣りに出かけるグループがありました。「釣れるかな〜」と話しながら、餌をつけた針を海に落とすと、、、「あっ!ふぐが釣れた!!」と声が上がりました。グループのお友だちが釣った魚を自分のことのように、喜び合う様子も見られます。関係性が深まった様子を側からも感じられた一幕でした。

 朝食を食べ、チェックアウトを終えたグループから海に集まってきました。キャンプ最後の海水浴です。前日よりも遊び方が大胆になってきました。監視用の桟橋には、飛び込みをするためにお友だちが列を成しています。前日「やってみたいけど、怖い・・」と話していたお友だちも「バッシャーン!」。ダイナミックに飛び込むことができました。最後の最後まで安全に、かつ楽しく海のプログラムを行うことができました。

 昼食を終えると、いよいよ余島ともお別れです。3日間みんなでうたったキャンプソングをうたい、このキャンプで一番大きな歌声が響いていました。土庄港では、岡山・高松メンバーも分かれ、それぞれのフェリーに乗り込んでいきます。「後、1週間ぐらいキャンプが続けばええのに〜〜」「また、絶対キャンプで会おうな!」と話し合っているお友だちもいました。フェリーは岡山へ、また高松へとどんどん離れていくものの、心の距離は離れない。そんなつながりを感じることのできた3日間でした。

ディレクター所感

「We’d only been gone two days,but somehow the town seemed different,smaller.
(たった2日間の旅だったが、街が違って小さく見えた)」

 YMCAのキャンプは、こどもたちや若者(リーダー)たちの「心の育ち」を願って活動しています。では、心はいつ育つのでしょうか。「人は人によりてのみ人になり得べし」というように、遊びにおける交わりこそが、心の育ちには不可欠だと考えています。

 冒頭文は、スティーブン・キングの名作「スタンド・バイ・ミー」に使われた有名な言葉です。「スタンド・バイ・ミー」では、4人の少年たちによる夏の冒険を通じた友情や成長が描かれています。

 余島わんぱくキャンプでは見知らぬ土地で、偶然出会った仲間たちと3日間を過ごしました。大人からすれば小さな夏の出来事ですが、こどもたちからすれば、とても大きな冒険だったのではないでしょうか。冒険にはドキドキとワクワクが付き物です。しかし、キャンプではお友だちやリーダーがついています。一人では難しいことも、誰かがいっしょにいれば頑張れる。そんな、関係性を築く過程に心の育ちがあるのではないでしょうか。

 スタンド・バイ・ミーの少年たちのように、余島わんぱくキャンプがこどもたち一人ひとりにとって、かけがえのない思い出に。そして、大いなる育ちのきっかけとなることを願っています。最後になりましたが、3日間ありがとうございました。また、お会いできる日を楽しみにしています。

キャンプディレクター:有安 紀
プログラムディレクター:難波 勇吉

報告書のダウンロードはこちらから(より多くの写真をご覧いただけます)

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